PEP 11: 使用頻度が少ないプラットフォームのサポートの停止

原文:http://www.python.org/dev/peps/pep-0011/

PEP 11
Title Removing support for little used platforms
Version 80725
Last-Modified 2010-05-03 22:21:47 +0200 (Mon, 03 May 2010
Author martin@v.loewis.de(Martin von wis)
Status Active
Type Process
Created 07-Jul-2002
Post-History 18-Aug-2007

概要

このPEPではPythonのサポートが停止されたOperating System(プラットフォーム)に関して記します。Pythonの中には、ここに記されたシステムのいくつかをサポートするためにコードが残されていますが、そのコードを管理するボランティアが現れない限り、将来のリリースで削除されるでしょう。

理由

時間とともに、Pythonのソースコードはプラットフォーム依存のコードが増えて来ました。実際にそのプラットフォームを使っていないとそのコードがまだ必要なのかどうか判断できません。結果として、このコードはPythonの革新を壊すことや発展を阻害することになってしまうかもしれません。

断片化されたコードが大きくなると、管理ができなくなるリスクを増大させます。たくさんの種類のプラットフォームの専門家がいなければ、Pythonのソースコードを変更した場合に全てのサポートしているプラットフォームで動くかどうか分かりません。

このリスクを軽減するために、このPEPではPythonユーザがいないプラットフォームのためのコードを削除するための手続きを記します。

サポートされないプラットフォーム

もし、今現在特別なコードを含んでいるプラットフォームにPythonユーザがいなくなった場合、もうサポートされなくなったという注意書きをこのPEPに記す必要があります。この注意書きには以下の3点を含める必要があります。

  • システムの名前
  • サポートされなくなった最初のリリース名
  • コードが削除された最初のリリース名

いくつかのケースでは、どのコードが使われているかという、システムのちゃんとしたリストを見つけることが不可能な場合があります。(例: サポートしている全てのシステムであると見なされている機能に対しては、autoconfテストがない場合があります(訳注:不正確))。このような場合、サポートされなくなる正確な状態(通常プリプロセッサのシンボル)の名前が書き加えられます。

同時に、Pythonのソースコードは、誰かがそのプラットフォームにPythonをインストールしようとした時にビルド時にエラーを出すように変更されます。Autoconfを使っているプラットフォームでは、configureは失敗しなければなりません。これにより、そのプラットフォームで使用する可能性があるユーザに、そのプラットフォームの管理をしてもらうようになる機会を与えることになります。

再度サポートされることになったプラットフォーム

もし、あるプラットフォームのユーザがもう一度サポートしてほしいと願ったとき、そのユーザにはそのプラットフォームをサポートする管理者に志願してもらうことになるかもしれません。このような申し出は、PEPに記録される必要があり、そして、そのユーザはビルド時のエラーを取り除くパッチの提出など、そのプラットフォームの管理に関するさまざまなことができます。

もうサポートされていないプラットフォーム

プラットフォーム名: MS-DOS, MS-Windows 3.x
サポート外に変更 : Python 2.0
コードから削除 : Python 2.1

プラットフォーム名: SunOS 4
サポート外に変更 : Python 2.3
コードから削除 : Python 2.4

プラットフォーム名: DYNIX
サポート外に変更 : Python 2.3
コードから削除 : Python 2.4

プラットフォーム名: dgux
サポート外に変更 : Python 2.3
コードから削除 : Python 2.4

プラットフォーム名: Minix
サポート外に変更 : Python 2.3
コードから削除 : Python 2.4

プラットフォーム名: Irix 4 and –with-sgi-dl
サポート外に変更 : Python 2.3
コードから削除 : Python 2.4

プラットフォーム名: Linux 1
サポート外に変更 : Python 2.3
コードから削除 : Python 2.4

プラットフォーム名: __d6_pthread_create (configure.in)を定義しているシステム
サポート外に変更 : Python 2.3
コードから削除 : Python 2.4

プラットフォーム名: Systems defining PY_PTHREAD_D4, PY_PTHREAD_D6,
or PY_PTHREAD_D7 in thread_pthread.h
サポート外に変更 : Python 2.3
コードから削除 : Python 2.4

プラットフォーム名: Systems using –with-dl-dld
サポート外に変更 : Python 2.3
コードから削除 : Python 2.4

プラットフォーム名: –without-universal-newlinesを使っているシステム
サポート外に変更 : Python 2.3
コードから削除 : Python 2.4

プラットフォーム名: MacOS 9
サポート外に変更 : Python 2.4
コードから削除 : Python 2.4

プラットフォーム名: –with-wctype-functionsを使っているシステム
サポート外に変更 : Python 2.6
コードから削除 : Python 2.6

プラットフォーム名: Win9x, WinME, NT4
サポート外に変更 : Python 2.6 (warning in 2.5 installer)
コードから削除 : Python 2.6

プラットフォーム名: AtheOS
サポート外に変更 : Python 2.6 (with “AtheOS” changed to “Syllable”)
ビルドに失敗 : Python 2.7 (edit configure to reenable)
コードから削除 : Python 3.0

プラットフォーム名: BeOS
サポート外に変更 : Python 2.6 (warning in configure)
ビルドに失敗 : Python 2.7 (edit configure to reenable)
コードから削除 : Python 3.0

プラットフォーム名: Mach C Threads を使っているシステム
サポート外に変更 : Python 3.2
コードから削除 : Python 3.3

プラットフォーム名: SunOS lightweight processes (LWP)
サポート外に変更 : Python 3.2
コードから削除 : Python 3.3

プラットフォーム名: –with-pth (GNU pth threads)を使っているシステム
サポート外に変更 : Python 3.2
コードから削除 : Python 3.3

プラットフォーム名: Irix threadsを使っているシステム
サポート外に変更 : Python 3.2
コードから削除 : Python 3.3

プラットフォーム名: OSF* systems (issue 8606)
サポート外に変更 : Python 3.2
コードから削除 : Python 3.3

プラットフォーム管理者

そのうち書く(TBD) (訳注: TBDと原文に書かれています)

著作権

このドキュメントはパブリック・ドメインに属します。

Local Variables:coding: utf-8End:

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